●8月6日原爆忌にあたりー広島市の平和教育についてー

 広島は8月6日、65回目の原爆忌を迎えました。今年は国連事務総長をはじめ、米・英・仏代表が初めて参加するなど、有意義な式典でありました。戦後半世紀以上が経過して、原爆投下の実情を経験する方が少なくなる中で、その経験を風化させることなく語り継ぎ、平和の尊さを世界に向けて発信し続けていくことが広島・長崎、そして日本の使命であると思います。この見地から、広島市の平和教育はどのように行われているのか視察してまいりました。その結果をご報告したいと思います。

平成22年7月8日(木) 広島市視察
広島市側対応者
広島市教育委員会事務局学校教育部指導第2課課長補佐 大下武彦氏
広島市議会事務局市政調査担当部長 久保田一生氏
広島市議会事務局市政調査課主幹 浜岡克宜氏
『小・中学校における平和学習事業について』

問題意識
 戦後65年が経過する中で、戦争体験を有する日本国民が急速に少なくなりつつある。世界唯一の原子爆弾被爆の体験を持つ日本は、被爆国として核兵器の危険性と核兵器廃絶に向けた訴えを強く行っていかなければならない責務を有するものと考える。特に被爆地における平和教育・平和学習と、教育現場を通じた世界への平和の発信は重要であり、その役割は戦後長く時を経た今なお大きいものがある。被爆地広島における平和教育は戦後65年を経た今日、どのように行われているのか。時の経過とともに風化するようなことになっていないのか。広島市を訪ねて関係者の話を聞いた。

広島市の学校における平和教育の取り組みについて
1.基本的な考え方

 「人類史上最初の被爆都市「ヒロシマの子どもたち」は(1)被爆の実相等の事実に学びつつ(2)被爆体験の意味を再認識し(3)次世代へ語り継いでいく役割を担っている」と認識している。
世界恒久平和の実現に向けて「広島から発信」することは教育に携わる者のみならず、すべての市民の真摯な願いである。

2.平和教育の目標
 ヒロシマの被爆体験を原点として、生命の尊さと一人一人の人間の尊厳を理解させ、国際平和文化都市の一員として、世界恒久平和の実現に貢献する意欲や態度を育成する。

3.取組内容
【被爆体験の継承】
平成7年から地域の被爆体験者を講師として『被爆体験を聴く会』を幼〜高で毎年開催。平成21年度には240校中223校にて実施。
毎年8月6日に各学校において『平和教育を考える集い』等を開催している。
平成20年度から被爆体験者の証言をビデオ撮影し、資料として保存する『平和教育アーカイブス』を実施している。
平和記念資料館の来館者に『平和学習ワークブック』を配布し、被爆の実相をわかりやすく学べるよう配慮されている。
平成22年度に8小学校、2中学校でモデル事業として実施した「平和学習出張講座」を23年度から実施校を拡大して本格実施する。公募で選考した講師を学校に派遣し、被爆の実相の伝承や核兵器廃絶に向けた広島市の取り組みの紹介等を行う。

【ヒロシマの継承と発信】
平成8年度から『こどもピースサミット』を毎年開催。小学校6年生の児童を対象に平和についての作文を募集し選考された20名の代表が意見発表を行い、協力して『平和への誓い』を作成する。その中の代表者2名が平和記念式典において世界に発信する。『こどもピースサミット2010』には140校中132校から9480通の作文が寄せられた。
平成17年度から毎年8月6日に『ひろしま子ども平和議会』を中・高生により開催。今年度から小学生も対象に加えた。平和プレゼンテーションを実施するとともに平和に関する芸術・文化活動の発表を行っている。
平成20年度より『平和への誓いアクションプログラム』を実施。平和交流会やテレビ会議を開催し平和メッセージを発信するなど、平和への誓いを具体化する取り組みを行う。
夏休みに広島・長崎両市の児童生徒が隔年で両市を訪問し合い、平和学習を行っている。本年は8月5日〜7日に広島市で開催される。

4.概要説明を受けて
広島市における平和教育は、想像以上にしっかりとしたものであった。取り組み内容にも触れたように、『平和』を意識した事業が数多く行われており、特にここ数年のうちに開始された新しいメニューが目立つことは、平和教育に前向きな広島市の姿勢が強く感じられるところである。今日、被爆体験した方々が年々少なくなる中で、平成20年度から始められた『平和教育アーカイブス』事業などは、本来広島市が単独で行うべき事業というよりも、国家的な事業として取り組まれなければならないものなのであろう。市川市の子どもたちにも、広島市を訪れて平和学習を行う機会が与えられて然るべきである。

『こどもピースサミット』を踏まえた8月6日の平和記念式典では、世界各国から出席した代表を前に、小学生の代表が世界に向けてメッセージを読み上げる。これは世界に向けてのスピーチであり、子どもの代表の最高の晴れ舞台、広島平和教育の真骨頂といってもいいだろう。このメッセージが、毎年色あせず、世界の人々の心を打つものであり続けることが、広島市のこれからの平和に向けての努力を証明することになるのではないか。
広島市には教育委員会とは別に『広島市教育センター』という組織があるそうだが、平成7年度から5年ごとに『広島市の子どもの平和に関する意識の状況』調査を行ってきた。ところが本来行われるべき平成22年度の調査が、なぜか今年は行われていないということであった。継続的に行われてきた貴重な調査が行われないことが、広島の平和教育の風化につながりかねないと考えるのは杞憂であろうか。


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